■ 日本は本当に住みやすい国なのに、なぜ日本人は幸せを感じにくいのか
先日、ある外国人タレントが語っていた言葉が、胸に深く響きました。
「海外に比べれば、日本は本当に住みやすい。
治安も良く、経済規模も大きく、福祉も整っている。
差別も少なく、料理はおいしく、秩序がある。
学びの文化も深く、困ったら相談できる場所もある。
なぜ日本人はこんなに未来を心配するのか。
日本は、昔も今も未来もバラ色だよ。」
実際の発言とは少し違うかもしれませんが、私の心にはこのように響きました。
日本に暮らしていると、どうしても
“他の日本人との比較”の中で生きてしまいます。
さらに、戦後の歴史観の影響で、
「自分の国を低く見る癖」が身についてしまっている。
しかし、その言葉を聞いた瞬間、私は深く頷きました。
もっと日本を信じたい。
もっと日本の美しさを素直に受け取りたい。
ここから、「日本人が幸せを感じにくい理由」を改めて考えました。
■ なぜ「幸せを感じにくい日本人」が生まれるのか? ─ 3つの構造
日本は“世界でも珍しいほど豊かな国”です。
しかし、その中に生きる私たちが幸せを感じにくい背景には、3つの構造があります。
1. 「比較の輪」の中で生きているから
- 判断基準が“周りの日本人”に集中する
- 世界基準ではなく、身近な平均と比べてしまう
- 空気を読む文化だからズレに敏感になる
世界的に見れば恵まれているのに、
身近な比較では“足りないところ”だけが目につく。
これは日本文化の特性であり、個人の弱さではありません。
2. 自虐的な教育・歴史観の影響
- 戦後教育は「反省」を軸にしてきた
- 自国を低く見る癖がつきやすい
- 欧米モデルを優先し、伝統を疑う文化が育つ
その結果、誇りよりも劣等感が成長してしまう。
3. まじめさゆえの「未来への心配」
- 備えを重んじる民族性
- 期待値を低くして失望を避けようとする
- 喜びより危険に反応しやすい気質
長く生き残るための“知恵”が、現代では過敏さとなり心を疲れさせます。
■ 日本は「幸せの土壌が世界トップ」で、「心だけが傷ついている国」
外から日本を見ると、驚くほど豊かで美しい価値が揃っています。
- 文化の深さ
- 礼儀の美しさ
- 相手を思う気遣い
- 静けさを尊ぶ精神
世界が憧れるほどの魅力があるのに、
その土壌の上にある“心”だけが少し弱っている──
私はそう感じています。
幸せの土壌は豊か。
けれど幸せを受け取る“心”が疲れている。
そこに気づいた人から、静かに幸せは戻りはじめます。
■ 私が「さらシャン(ドライシャンプー文化)」やヘッドセラピーを広めたい理由
最近、はっきりわかりました。
私は、施術という形を通して
日本人が失った“心の余白”を取り戻したい。
日本人の心には、こんな癖があります。
- 比較の中で疲れる
- 自分を責めやすい
- 感情を抑え込みやすい
- 空気を読みすぎて摩耗する
これが積み重なると、“自分らしさ”が見えなくなる。
そこで、施術が一つのきっかけになります。
- 頭がほぐれると、思考の霧が晴れる
- 手のひらが触れると、自責の声が静かになる
- 静けさに触れると、本来の自分が戻る
だから私たちの施術の本質は、
身体だけでなく“心を整えること”。
さらシャンという新しい文化も、
ヘッドセラピーという祈りのような時間も、
すべては「心の余白」を回復するためにあります。
■ まとめ ─ 日本の“美しさの中の生きづらさ”をほどくために
日本は豊かでありながら、心が疲れやすい国です。
比較、責任感、我慢、優しさ──
それらは美徳であると同時に、心を締めつけることもある。
さらシャンやヘッドセラピーは、
その“美しさの裏側にある生きづらさ”を
そっと、やわらかくほどく文化です。
私の願いはただ一つ。
施術が「社会を癒やす文化」になること。
そのために、今日も小さく、確かに歩んでいきます。



















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